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フラッシュ家具の知識(材料編)
こんにちはBERGです。
今回は前回の 『フラッシュ家具の知識(工程編)』 に引き続き、フラッシュ家具の材料について説明していきたいと思います。
前回のお話の中でフラッシュ合板を作る上で必要な物は理解して頂けたと思います。
簡単におさらいしますと 【芯材】、 【化粧合板】、 【コア】 でしたね。
今回はこの中で、芯材と化粧合板をメインに説明させて頂きます。
芯材の種類
合板
薄く切った単板(ベニヤ板)を奇数層、繊維方向を90°、互い違いに重ねて熱圧接着した木質材料
一番表面に来る層のベニヤをラワン、シナなどにする事でラワン合板になったり、シナ合板になったりします。
ちなみに中の芯をファルカタという木片を集成材にした物をランバーコアと呼び、一番表面に来る層のベニヤをラワンやシナなどにする事でラワンランバー合板になったり、シナランバー合板になったりします。
ランバーコアの方が普通の合板よりも値段は安くなり、重量も軽くなります。
パーティクルボード(PB)
木材の小片を接着剤で混合し熱圧成型した木質ボードの一種。
原料は主に廃材などが使われます。
材料や製法により強度や品質の範囲は多彩です。
MDF
(Medium density fiberboard)の略
木材チップを原料とし、これを蒸煮、解繊したものに接着剤となる合成樹脂を加えて板状に熱圧成型したもの
別名(中密度繊維板)とも言い、ファイバーボードの一種になります。
原料は木材等の植物繊維を使用しています。
木材特有の反りや乾燥割れ等のクセが少ないです。
化粧合板の種類
突き板化粧合板
天然銘木などの木材を0.6~0.2mm程度の薄さにスライスしたものを基材に貼りつけた物
天然の木を削っているので無垢材の質感に一番近い化粧合板になります。
仕上げに塗装をするのが一般的です。
プリント化粧合板
基材に化粧シートを貼り合わせた物です。
ポリエステル化粧合板
化粧シートと基材を貼り合わせた上にポリエステル樹脂を塗布し、フィルムをかけて硬化させた物
メラミンと同じような耐性がありますが、耐性力が落ちるのでその分金額は安くなります。
プリント化粧板と見た目があまり変わらないので写真は省略します。
※基材とは合板やMDF、パーティクルボード等の木質ボードの事です。
メラミン化粧板(高圧)
メラミン樹脂を化粧紙に、フェノール樹脂をクラフト紙に含浸させ乾燥させた含浸紙を何枚も重ね合わせて、高圧で熱圧着して出来る積層形成したプラスチック化粧板
表面仕上げは艶のあるフラット仕上げ、凸凹のあるエンボス仕上げがあります。
耐熱性、耐汚染性、耐摩耗性、耐水性に優れているのでテーブルやデスクなどの天板によく使われています。
突き板や無垢材とは一味違うデザイン性の高い木目や、幾何学模様などもあり、デザインの幅がとても広いです。
メラミン自体は厚みが1mm程の薄い板なので、フラッシュ合板にする場合は、自分で基材に貼り付けてから使用します。
化粧合板は上記で紹介した以外にも様々な種類があるのですが、今回は当社でメインに扱っている4種類をご紹介させて頂きました。
用途や特徴などでいろいろな種類がありますので興味がある方は是非調べてみて頂ければと思います(^^)
最後にフラッシュ家具のメリットとデメリットを分かる範囲でご説明していきます。
フラッシュ家具のメリット・デメリット
メリット
〇様々な化粧板(突板、メラミン、ポリエステルetc.)を使えるので、家具のおデザインの幅(色、柄、形)が広い。
〇乾燥や湿度の変化に強く、反りや割れが少ないので大量生産がしやすい。
〇必要な所にだけ芯材を入れて、必要のないところは空洞にできるので材料の節約が出来る。
〇比較的値段が安い。
〇いらない所の材料を無くせるので、家具を軽量化出来る。
〇購入後のお手入れがいらない。
デメリット
〇木が本来持つ存在感(質感、香り、etc.)が薄い。
〇完成した商品の再加工が出来ない。
〇芯材のあるところにしか加工が出来ないので、途中で仕様変更が出来ない。
〇無垢材家具を製作するのと比べると工程が多い。
こんか感じでしょうか。
またその他に何かあれば随時追加していきたいと思います。
『 フラッシュ家具の知識 (材料編) 』 は以上になります。
最後までご覧頂きありがとうありがとうございました。
DIYをされる方、家具に興味がある方などこのページをご覧になられた方のなにかお役に立てれば幸いでございます。
工程編もありますので興味のある方は是非ご覧ください→フラッシュ家具の知識(工程編)